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砥石とシャープナーどちらが良いですか?違いと特徴を徹底解説

包丁を使っていると、徐々に切れ味が鈍ってくるのを感じることがありますが、包丁研ぎは面倒だなと悩んでいませんか?そして、シャープナーでも砥げるのかな?と疑問に思っている方も多くいると思います。

砥石とシャープナーの違いや利点、どちらが自分にとって最適なのかを理解することは、包丁の切れ味を長持ちさせるために非常に重要です。

シャープナーは手軽で初心者でも簡単に扱えますが、厳密に言うと包丁研ぎをしているのではありません。そのため、「包丁 シャープナー ダメ」という人も多くいます。それは、シャープナーのみで手入れをしていると、包丁の刃先が荒くなり、包丁を痛めることになるからです。

しかし、砥石で砥ぐ方が良いのは分かっていても、ご家庭で研ぎをするのは面倒だし、難しいと感じる方はどちらか一方を選ぶのではなく、状況に応じて上手に使い分けることで、より効率的に包丁をケアすることが可能です。

この記事では、砥石とシャープナーの違いを徹底比較し、それぞれのメリットとデメリット、さらには効果的な使い方について詳しく解説します。さらに、シャープナーと砥石を併用して包丁の寿命を延ばすコツや、初心者でも簡単にできる砥石を使った研ぎ方もご紹介します。

記事の後半は實光刃物の砥ぎ師RYOTAが動画で教える、初心者でも簡単に包丁研ぎができる方法をご紹介しています。あわせてご覧ください。

包丁の切れ味を回復させるための方法として、「砥石」と「シャープナー」はよく知られた選択肢です。しかし、この二つには大きな違いがあり、用途や目的に応じて適切な使い分けが必要です。

ここでは、それぞれの特徴や利点・短所を比較し、あなたに合った選び方をご紹介します。

シャープナーの利点と短所:初心者にも使いやすいメンテナンスツール

ウォーターシャープナー

シャープナーの最大の利点は、その手軽さにあります。シャープナーにはさまざまな種類がありますが、どれも短時間で包丁の切れ味を改善できるのが特徴です。

初心者でも簡単に扱え、研ぎの技術や角度の調整に細かく気を遣う必要がないため、日常的な包丁ケアにぴったりです。

しかし、間違ってはいけないことは、シャープナーでは包丁研ぎができないということです。切れ味が一時的に復活するので、包丁研ぎができたように感じますが、砥石のように刃先を砥いで、鋭い角度を付けて研いでいるのではありません。

シャープナーは本格的な刃先の研ぎ直しではなく、刃の表面に細かな傷をつけて摩擦を増やすことで、一時的に切れ味を向上させる仕組みです。そのため、鋭さの持続力が短く、プロが求めるような精密な仕上がりを期待するのは難しいでしょう。

また、頻繁に使用すると刃が不規則な形状になり、結果的に包丁の寿命を縮めてしまう可能性もありますので気を付けてください。

砥石の特徴:プロが選ぶ理由と仕上がりの違い

實光砥石 中級者セット

一方で、砥石はプロの料理人から家庭用の方まで使用する包丁研ぎのための道具であり、その特徴は精密な研ぎと耐久性の向上にあります。砥石を使うことで、刃を正確な角度で研ぎ直し、刃先の鋭さを根本的に修正することができます。

これは、シャープナーでは実現できない高度な研ぎ技術で、切れ味の持続力が大きく異なります。また、砥石を使えば包丁の刃全体を均等に研ぐことができるため、長期的に見ても包丁を良好な状態に保ちやすくなります。

ただし、砥石の使用には技術や時間が必要で、角度の維持や研ぐ動作のコントロールが求められるため、初心者には少しハードルが高いと感じるかもしれません。

實光刃物では、初心者の方でも簡単に包丁が研げる動画を用意しています。動画を見ながら理解を深め、包丁の切れ味を復活させる研ぎを練習してみてください。

【實光刃物の研ぎ動画を見る】

初心者でも迷わない!砥石とシャープナーの使い分けポイント

では、どちらが良いですか?という質問には、実際のところ、状況に応じて使い分けることが最も効果的という答えになります。

時間がないときの簡易的なメンテナンスにはシャープナーを使用するのが効果的です。一時的に切れ味を出して食材を切りたいときに手軽に使えるため便利です。ただ、シャープナーはあくまで応急処置です。

一方、定期的なメンテナンスや本格的な研ぎ直しが必要なときは砥石を使用しましょう。砥石でのメンテナンスもあまり期間を開けずにこまめにやれば、毎回時間をかけて包丁研ぎをする必要がありません。

おすすめは、切れ味が鈍くなる前に包丁研ぎをして、ずっと良い状態で包丁を使うことです。そうすれば、軽く研ぐだけで切れ味が戻るので、包丁研ぎも楽に行えます。

包丁を長持ちさせる!効果的な砥石とシャープナーの使い方

包丁研ぎ2 片刃・両刃兼用ロールシャープナー

包丁を長持ちさせるためには、砥石とシャープナーを正しく使い分けることが不可欠です。それぞれのツールを適切に使用することで、包丁の刃を傷めることなく、切れ味を維持することができます。

ここでは、シャープナーを使用する際の注意点や砥石を使うタイミング、日常的なメンテナンスでのポイントについて詳しく解説します。

シャープナー使用時の注意点:包丁を傷めないためのコツ

シャープナーは便利なツールですが、使い方を誤ると包丁を傷めてしまうことがあります。以下の点に注意することで、包丁を傷めずにシャープナーを効果的に使うことができます。

軽い力で使用する
シャープナーは、軽い力で包丁を擦るだけで十分です。力を入れすぎると刃が削れすぎてしまい、刃先が不均一になってしまう可能性があります。軽く、均等に数回滑らせる程度で十分な効果が得られます。

頻繁にシャープナーばかり使いすぎない
シャープナーは応急的な切れ味の回復に適していますが、頻繁に使いすぎると刃の表面が傷んでしまいます。シャープナーばかり続けて使うのではなく、2,3か月に1回は砥石でとぐようにすると良いでしょう。

そして、1,2年に1回はプロのメンテナンスを受けることをおすすめします。自宅ではできない包丁の厚みの調整や全体的なバランスを見てもらえるので、メンテナンス後は使いやすくなり、自分で包丁研ぎもしやすくなります。

【實光刃物の包丁研ぎ修理を見る】

包丁の種類に合ったシャープナーを選ぶ
すべての包丁にシャープナーが適しているわけではありません。特に、片刃の包丁や高級鋼材を使用した包丁にはシャープナーの使用が適さない場合があります。

シャープナーはほとんどの物が両刃用ですが、片刃用のシャープナーもあります。使用する前に、自分の包丁に適したシャープナーかどうか確認しましょう。

分からない場合は購入した包丁店に問い合わせすることをおすすめします。

【實光刃物取り扱いのシャープナーを見る】

砥石の頻度とタイミング:いつ、どれくらい研ぐべきか?

包丁の構造を示す写真

砥石を使うタイミングと頻度を把握することは、包丁の寿命を延ばすために重要です。シャープナーは短期的なメンテナンスに適していますが、砥石での本格的な研ぎ直しは、包丁の切れ味を根本的に回復させるための重要なステップです。

切れ味が鈍くなる前に研ぐ
包丁は、完全に切れ味が鈍くなる前に研ぐのが理想的です。目安としては、食材を切ったときに引っかかる感覚や、包丁がスムーズに進まないと感じたときが研ぎのタイミングです。

家庭用であれば2,3ヶ月に1回程度の砥石での研ぎが推奨されますが、包丁の使用頻度や食材の種類によっては、これよりも頻繁に研ぐ必要があるかもしれません。

砥石の種類による研ぎ方の違い
荒砥石・中砥石・仕上げ砥石の3段階の研ぎ方が一般的です。しかし、荒砥石は刃先がかけていたり、長期間研いでいなかった包丁を砥ぐときに使用すればよいので、通常のメンテナンスでは中砥石と仕上げ砥石を使用してください。

中砥石で鈍くなった刃先を研ぎ鋭くし、仕上げ砥石は微細な刃先を整えて、見た目も美しくしてくれます。

中砥石#1000 仕上げ砥石#6000
スタンダード砥石1000番中砥石 スタンダード砥石6000番仕上げ砥石

包丁の切れ味を失わない!日常メンテナンスで覚えておきたい秘訣

日常の包丁メンテナンスには、シャープナーや砥石の使い方以外にも、いくつかの重要なポイントがあります。これらのメンテナンスを日常的に行うことで、包丁の切れ味を長期間にわたって保つことができます。

使用後はすぐに洗う
包丁を使った後は、必ずすぐに洗い、乾燥させることが重要です。特に鋼製の包丁は錆びやすいため、放置すると刃が劣化する原因になります。乾いた布で丁寧に拭き取り、錆を防ぐために適切に保管しましょう。

ステンレスの包丁でも錆びない訳ではありません。食材が付いたまま放置していたり、水分がずっとついているとサビがついてしまいます。そのため、ステンレスの包丁でもすぐ洗い、布巾で水分を拭く必要があります。

正しい保管方法を心掛ける
包丁を正しく保管することも、切れ味を保つために重要です。包丁スタンドやナイフブロックを使用し、刃同士が直接触れないように保管するのが理想です。

キッチンの収納などにある包丁スタンドに包丁をなおす時に、上から勢いよく落としてしまうと、衝撃でハンドルが割れたり、刃が抜ける原因になります。ゆっくり丁寧に扱うようにしてください。

また、磁気式の包丁ホルダーを使用する場合も、刃が傷つかないように布をあてるなどの工夫が必要です。磁石の力で包丁の刃が歪んでしまうこともありますので、十分に気を付けましょう。

定期的なシャープナーと砥石の併用
シャープナーと砥石の使い分けを上手に行うことで、包丁の切れ味を常にベストな状態に保てます。日常的なシャープナーでのケアと、定期的な砥石での研ぎ直しを組み合わせることで、包丁が長持ちし、常にスムーズに食材を切ることができるでしょう。

包丁を正しくメンテナンスすることは、料理の効率や仕上がりに直結します。これらのメンテナンスポイントを日々の習慣に取り入れることで、いつでも快適な切れ味を維持し、包丁を長持ちさせることができます。

初心者でもできる!砥石を使った正しい包丁の研ぎ方

包丁研ぎの包丁の向き両刃表面

包丁の切れ味を保つために、砥石を使った研ぎは最も基本的で効果的な方法です。初心者にとって包丁研ぎは難しそうに思えるかもしれませんが、ポイントさえ押さえれば誰でも簡単に研ぐことができます。

まずは基本の研ぎ方を理解し、自宅で実践できる簡単なステップから始めてみましょう。ここからは、初心者用の研ぎ方を動画で紹介し、包丁研ぎに必要な道具や使い方を解説します。

短時間でできる研ぎ方から、初心者に最適な基本的な方法まで、自分に合った方法を見つけて包丁の切れ味を回復させましょう。

初めて包丁研ぎをする方におすすめ、30秒でできる超簡単な包丁の研ぎ方

時間がない方や初心者向けに、たった30秒でできる包丁研ぎの方法です。手軽に包丁研ぎができるので、初めて包丁研ぎをする人はこの研ぎ方から挑戦してみると良いでしょう。

1.用意する道具

・1000番の中砥石(水につけてから使用する)

・水

・新聞紙

2.包丁の持ち方と角度

包丁を3本の指で握り、人差し指で背を、親指で刃を固定します。

包丁を砥石に対して斜めにおき、少し包丁を立てて研ぎをします。角度は神経質になる必要はありません。

3.研ぎ方

包丁を砥石に当てて、表面を20回ほどスライドさせて研ぎます。

研ぐ際に砥石の表面が乾いていたら、水を少しかけて使用します。

4.裏面の研ぎ方

裏面も表面と同じ手順(逆方向)で20回スライドさせます。

5.「かえり」を取り除く

新聞紙に包丁の刃先をこすって、包丁の刃についた「かえり」(バリ)を取り除きます。

【30秒でできる超簡単な包丁の研ぎ方を動画で見る】

初心者におすすめの5分でできる両刃包丁の研ぎ方

次に5分程度で簡単に包丁の切れ味を回復させる、誰でもできる研ぎ方を紹介します。とりあえずこの研ぎ方をマスターしておけば、家庭用の包丁のメンテナンスができるようになる研ぎの基本的な方法です。

1.用意する道具

1000番6000番の砥石(水につけて使用します)

・水

2.包丁の持ち方と角度

包丁を3本の指で握り、人差し指で背を、親指で刃を固定します。

包丁を砥石に対して45度の角度に設定します。包丁は10円玉2枚分くらい持ち上げて研ぎます。

3.研ぎ方

包丁の刃を5つのパートに分け、各パートを10回ずつ研ぎます。

押すときに力を入れ、引くときに力を抜くのがポイントです。

4.裏面の研ぎ方

裏面も同じように、5つのパートに分けて研ぎます。角度や研ぎ方は表面と同様です。

5.かえりを取り除く

新聞紙や不要な布で、包丁の表面に残ったかえりを取り除きます。

【5分でできる両刃包丁の研ぎ方を動画で見る】

あなたに合った包丁研ぎ方法を見つけよう!

包丁の切れ味をいつでも最適な状態に保つためには、適切なメンテナンスが必要です。シャープナーと砥石、それぞれの特性を理解し、自分に合った使い方を見つけることで、料理の効率も向上します。30秒や5分でできる簡単な方法もご紹介しましたので、すぐにでも自宅で始められます。

シャープナーでの日常的なケアと砥石での本格的なメンテナンスを組み合わせ、あなたの包丁を長く鋭く保ちましょう。ぜひ、この記事を参考に、料理がもっと楽しくなる包丁ケアを実践してみてください。

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實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)

實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)
「實光刃物(じっこうはもの)」は大阪の堺で明治33年に創業し、包丁(刃物)の製造と販売をしています。一期一会の精神で、お客様との瞬間を大切に。切れ味へのこだわりを胸に、日々技術の向上に励んでいます。技術の継承と共に、将来は世界中で愛される堺包丁のブランドを築き上げる夢を抱いています。
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