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プロ・上級者向け:薄刃包丁と鎌薄刃包丁のおすすめ完全ガイド

薄刃包丁は、特に野菜の薄切りや桂剥きなど、繊細で精密な作業に適した包丁として、プロの料理人からも高く評価されています。その最大のメリットは、非常に鋭い刃先と薄い刃身により、食材に対して無駄な圧力をかけずに美しい切り口を実現できる点です。

しかし、薄刃包丁を長く愛用するためには、正しい使い方や研ぎ方、さらには適した刃の長さや素材の違いを理解しておくことが重要です。

このブログでは、包丁専門、創業明治33年の實光刃物が、薄刃包丁とは何か、その特徴やメリット、さらに薄刃包丁と鎌薄刃包丁との違いを詳しく解説します。また、用途に応じたおすすめの薄刃包丁や、料理人が選ぶ際のポイントについてもご紹介します。

そして、正しいメンテナンス方法を知ることで、薄刃包丁の性能を最大限に引き出し、料理のクオリティを一段と高めることができるでしょう。これから薄刃包丁を選ぶ方や、使い方に迷っている方に向けて、實光刃物がその知識と経験をもとに、最適な選び方とおすすめの薄刃包丁をお伝えします。

薄刃包丁は、特に繊細な野菜のカットにおいて優れた包丁です。ここでは、薄刃包丁の基本的な特徴から、鎌薄刃包丁との違いや、それぞれの利点について詳しく解説します。また、實光刃物が自信を持っておすすめする薄刃包丁と鎌薄刃包丁についてもご紹介しますので、あなたに合った包丁をお選びください。

薄刃包丁とは?

【白二】薄刃包丁#包丁 #薄刃 #japaneseknife

薄刃包丁とは、「うすばほうちょう」と読み、特に野菜を薄く美しく切るために設計された片刃の和包丁です。その名前が示す通り、刃の厚みが非常に薄いことが最大の特徴で、これにより食材に無駄な力を加えず、繊細な作業を可能にします。薄刃包丁は、野菜の薄切りや細工切り、皮むき、さらには大根やにんじん、きゅうりなど、円形の野菜の桂剥きのような高度な技術を必要とする作業に最適です。

片刃のデザインは、切れ味の鋭さと切断面の美しさを両立させるため、和食の調理において特に重宝されています。例えば、片刃の薄刃包丁を使うことで、トマトやきゅうりなどの柔らかい食材も、食材の形を崩さずに美しく切ることができます。また、刃の裏面に裏押しと呼ばれるくぼみがあることにより、食材が刃にくっつきにくく、スムーズな作業が可能です。

こうした特性から、薄刃包丁は和食料理人に欠かせない包丁とされており、出刃包丁・刺身包丁・薄刃包丁は料理人の基本的な包丁と言われています。家庭用としてはあまり馴染みのない包丁ですが、料理をワンランクアップさせるためには必要な包丁です。

薄刃包丁と鎌薄刃包丁の違い 特徴と利点

特徴/利点 薄刃包丁(関東型) 鎌薄刃包丁(関西型)
【白二】薄刃包丁 【白二】鎌薄刃包丁
刃の形状 直線的 切っ先が背から刃先に向けて丸くなっている
主な用途 大根の桂剥き、野菜の薄切り 大根の桂剥き、野菜の薄切り
利点 安定した切り心地で正確な切り口を実現 切っ先を使った細かい細工が可能
歴史的背景 関東地方で主に使用されていた 関西地方で主に使用されていた

薄刃包丁と鎌薄刃包丁(かまうすばほうちょう)は、どちらも大根の桂剥きや野菜の薄切りに適した包丁ですが、その形状や利点には違いがあります。また、これらの包丁には、地域による使用の歴史的・土地的背景も関係しています。

薄刃包丁は、主に関東地方で使用されてきたことから「関東型」「東型」とも呼ばれます。この包丁は、刃が直線的で安定感があり、均一で正確な切り口を実現します。直線的な刃が特徴の薄刃包丁は、食材に対して無駄な力をかけず、美しい仕上がりを得るために最適です。

一方、鎌薄刃包丁は、関西地方で主に使用されてきたことから「関西型」「西型」とも呼ばれます。この包丁は、刃先が背から刃先に向けて緩やかに丸くなっている形状が特徴です。鎌薄刃包丁は、切っ先を使った細かい細工が可能で、特に繊細な作業や細部にこだわりたい料理に適しています。この曲線的な形状は、関西の料理文化において細かな細工や装飾的な切り方が求められる場面で重宝されてきました。

包丁のプロがおすすめする薄刃包丁

ここからは、明治33年創業、料理人から選ばれる實光刃物がおすすめする薄刃包丁をご紹介します。

【本焼青二】薄刃包丁

【本焼青二】薄刃包丁

料理人の憧れの包丁、本焼薄刃包丁です。素晴らしい切れ味と美しさ、そして耐久性全てを兼ね備えた包丁です。

 

【青一 ダマスカス】薄刃包丁

青一ダマスカス薄刃包丁

マットな仕上がりで、美しいダマスカスが特徴的な包丁です。切れ味が良い青紙一号を使用しており、凛としたかっこいい包丁です。

 

【白二】薄刃包丁

【白二】薄刃包丁

王道の薄刃包丁、切れ味と砥ぎやすさ、そして価格の全てのバランスが良い包丁です。家庭用からプロの料理人まで幅広くずっと愛され続けている【白二】シリーズです。

包丁のプロがおすすめする鎌薄刃包丁

ここからは、鎌薄刃包丁を紹介します。「関西型」や「西型」と呼ばれることもある鎌薄刃包丁ですが、切っ先が使いやすく、今では場所に関わらず多くの料理人が鎌薄刃包丁を愛用しています。

 

【本焼青二】鎌薄刃包丁

【本焼青二】鎌薄刃包丁

本焼包丁は作れる職人も少なく、希少で高価な包丁です。しかし、切れ味、耐久性、美しさ全てを兼ね備えた包丁で、料理人の憧れの包丁と言われています。

 

【銀三】鎌薄刃包丁

【銀三】鎌薄刃包丁

ほとんどの薄刃包丁や鎌薄刃包丁はハガネ系の包丁ですが、サビが気になる方やすぐに包丁を洗うことができない忙しい調理場の場合、ステンレス系の鋼材も選択肢の一つです。銀三鋼は切れ味がよく、繊細な野菜の調理に向いているステンレス鋼です。

 

【白二】鎌薄刃包丁

【白二】鎌薄刃包丁

切れ味がよく砥ぎやすく、家庭用からプロの料理人まで幅広く愛される【白二】シリーズの鎌薄刃包丁です。どんな鋼材の包丁が良いのか迷っている方はこの包丁にすれば間違いありません。

薄刃包丁の用途と適した食材

薄刃包丁は、片刃の和包丁を使い慣れていない方にとっては、「薄刃包丁って必要?」「どうやって使うの?」と分からないことが多い包丁かもしれません。しかし、繊細な野菜の味を活かした和食を作るのにとても便利で、特におせちや懐石料理など美しい料理を作るのに欠かせない包丁です。

大根の桂剥きを家庭用の包丁でしようと思っても上手くいきませんよね?それは、料理の腕の問題だけでなく、包丁が桂剥き用の包丁では無いからです。薄い桂剥きをしようと思うと、刃先が薄く片刃の薄刃包丁が必須です。

ここからは、薄刃包丁の使い方や他の包丁との違いについて説明します。

薄刃包丁・鎌薄刃包丁が得意とする料理の種類

【白二】薄刃包丁刃先の薄さ
#包丁 #薄刃 #japaneseknife

薄刃包丁は写真のように刃先が非常に薄くなっている包丁です。そのため、野菜に鋭く入り込み、食材の細胞を押しつぶすことなくキレイに切ることが可能になります。

大げさな図になってしまいますが、食材の細胞がつぶれていない場合と食材の細胞が押しつぶされてしまった図をみると、切り口の違いが明確に分かります。

切れ味の良い包丁で切った断面は繊維がつぶれていない 切れ味の悪い包丁で切った断面は繊維がつぶれて旨味が逃げている
断面は繊維がつぶれていない 断面は繊維がつぶれて旨味が逃げている

このように、繊細な作業を得意とする薄刃包丁は、日本料理を代表する懐石料理やお正月のお節料理など、食材の味を活かした美しい料理に欠かせない包丁と言えます。

日本料理 お正月に食べるお節

薄刃包丁で切るのに最適な食材の一例

大根: 大根の桂剥きや薄切りに最適です。薄刃包丁ならではの鋭さで、大根を薄く均一にスライスすることができます。例えば、大根の酢の物に使う大根のスライスは、薄刃包丁で切ることで、食感がよく、美しい見た目に仕上がります。

きゅうり: サラダや飾り切りに使用されることが多く、薄刃包丁を使うことで、きゅうりの薄切りがきれいに仕上がります。例えば、たたききゅうりの酢の物に使用するきゅうりの薄切りは、均一で美しいスライスが求められます。

にんじん: にんじんの千切りや飾り切りなど、繊細な切り方が求められる場合に最適です。特に和食の飾り切りには薄刃包丁が重宝されます。例えば、たたききゅうりの酢の物に使用するきゅうりの薄切りは、均一で美しいスライスが求められます。

キャベツ: キャベツの千切りに最適です。薄刃包丁を使うことで、均等で薄いスライスが簡単にできます。例えば、コールスローサラダに使うキャベツの千切りは、薄刃包丁で切ることで、シャキシャキとした食感が楽しめます。

玉ねぎ: 玉ねぎのスライスに最適です。薄刃包丁で薄く均一に切ることで、料理の見た目や食感が向上します。例えば、サラダに使う玉ねぎのスライスは、薄刃包丁で切ることで辛味が和らぎ、シャキシャキとした食感が楽しめるだけでなく、見た目も美しく仕上がります。

出刃包丁や三徳包丁との使い分け

薄刃包丁や鎌薄刃包丁は、出刃包丁や三徳包丁とそれぞれ異なる用途で使用されます。これらの包丁の刃の形状や切り方の違いを理解し、適切に使い分けることで、料理の質を向上させることができます。

包丁の用途、特徴、刃の形状

包丁の種類 主な用途 特徴 刃の形状 切り方
出刃包丁 魚の処理 厚みのある刃で骨を切るのに適している 片刃 横方向に動かして切る切り方に長けている
三徳包丁 肉・魚・野菜の全般的な調理 万能包丁で、幅広い食材に対応できる 両刃 まな板に対して垂直に刃をおろして切れる
薄刃包丁・鎌薄刃包丁 野菜の薄切り、繊細な作業 薄い刃で食材を美しく正確に切ることができる 片刃 桂剥きのような繊細な作業に最適、千切りの際はまっすぐではなく、斜めに刃が入る

 

使い分けのポイント

出刃包丁

白二出刃包丁
#包丁 #出刃 #japaneseknife

出刃包丁は、特に魚をさばく際に優れた性能を発揮します。片刃であるため、刃の片側が平らになっており、背骨に沿って身を切りやすい設計になっています。これにより、柔らかい魚の身をつぶすことなく、キレイに切ることが可能になります。また、分厚く丈夫な形状は魚の骨を切ったり、頭を落とすときにも力が入りやすくなっています。

三徳包丁

SG2(R2)洋三徳包丁
#包丁 #三徳 #japaneseknife

三徳包丁は、肉・魚・野菜を幅広く扱える万能包丁です。両刃であるため、刃の両側に切れ味があり、まな板に対して垂直にまっすぐ包丁を下ろして切ることが可能です。これにより、日常の料理で使いやすく、さまざまな食材を切る際に便利です。特に、肉や魚、野菜の処理を一つの包丁で行いたい場合に非常に役立ちます。三徳包丁の汎用性は、家庭のキッチンに一本あると重宝するでしょう。

薄刃包丁・鎌薄刃包丁

青紙二号薄刃包丁
#包丁 #薄刃 #japaneseknife

薄刃包丁や鎌薄刃包丁は、主に野菜の薄切りや繊細な作業に特化した包丁です。片刃のため、非常に薄く鋭い切れ味を持ち、食材を美しく切り揃えることができます。特に、キャベツの千切り、大根の桂剥き、にんじんの飾り切りなど、見た目の美しさが重要な料理には欠かせません。また、鎌薄刃包丁は、刃先が丸みを帯びており、さらに細かな作業や装飾的な切り方に向いています。

 

薄刃包丁の素材と品質

薄刃包丁を選ぶ際には、刃の素材と品質が非常に重要な要素となります。適した素材を選ぶことで、包丁の性能や寿命、さらには価格にも大きな影響を与えます。特に、良質な鋼材を選ぶことは、切れ味や切れ味の持続性に直結するため、価格だけで包丁を選ぶのではなく、自分の使い方に合った素材を選ぶことが大切です。

ステンレス鋼とハガネ(炭素鋼)の違い

ステンレス系の鋼材(VG10, 粉末ハイス鋼など)

ステンレス鋼は、錆びにくく、メンテナンスが比較的簡単であるため、家庭用として非常に人気のある素材です。ただし、高炭素鋼と比較すると、若干切れ味が劣ることがありますが、最近の技術進化により、鋭い切れ味を持つステンレス鋼包丁も増えてきています。

ハガネ系の鋼材(青紙鋼・白紙鋼など)
ハガネ系の鋼材は、非常に鋭い切れ味を持つことで知られています。日本料理の料理人のほとんどがハガネ系の鋼材、青紙二号や白紙二号の薄刃包丁を使用しています。しかし、錆びやすいという欠点があるため、使用後のケアが欠かせません。包丁の日常の手入れや包丁研ぎなど、包丁のメンテナンスは必要です。

實光刃物おおすすめの鋼材

實光刃物では、白紙二号と青紙二号をおすすめしています。白紙二号は、研ぎやすく切れ味が良い鋼材です。包丁研ぎに慣れている料理人や自分の好みの研ぎをしたいと考えている人に最適の鋼材です。

一方、青紙二号は、硬い材質のため頻繁に研ぐには向いていませんが、その分切れ味が長持ちします。忙しい調理場で包丁のケアに時間をかけられない方や包丁研ぎが苦手な方におすすめです。

料理人が薄刃包丁を選ぶときのポイントとは?

繊細な料理をする料理人にとって、薄刃包丁を選ぶ時には考慮すべき点がいくつかあります。鋼材・サイズ・加工について説明します。

鋼材選びと研ぎの頻度

包丁の鋼材を選ぶ際には、自分がどの程度の頻度で包丁を研ぐかを考慮することが非常に重要です。特に、薄刃包丁に使用される鋼材としては、青紙鋼や白紙鋼、さらに本焼が選ばれることが多いです。

「青紙」は非常に鋭い切れ味を持ち、長時間その鋭さを保つことができます。「白紙」は青紙に比べて砥ぎやすいため、自分好みの切れ味に調整しやすい包丁です。「本焼包丁」は包丁研ぎやメンテナンスに高度な技術が必要な包丁ですが、歪みが出にくく、包丁の切れ味が長持ちし、鋭い切れ味をもつ包丁です。

サイズ選びと食材の種類

薄刃包丁のサイズも、選ぶ際の重要な要素です。特に桂剥きのような繊細な作業を行う場合、包丁のサイズが大きすぎると扱いにくくなります。

そのため、桂剥きにはあまり大きくない18cm程度の薄刃包丁が適しています。また、重さも考慮に入れると、18cmから21cmの包丁が使いやすいと感じる料理人が多いようです。食材や作業に応じた適切なサイズの包丁を選ぶことで、作業効率が向上し、より精密なカットが可能になります。

究極の切れ味と仕上がりへのこだわり

【本焼青二】薄刃包丁
#包丁 #薄刃 #japaneseknife

食材の仕上がりや舌触りを重視する料理人は、薄刃包丁に「鏡面加工」を施すことがあります。鏡面加工により、刃の表面が滑らかになり、食材の切断面がより美しく、滑らかに仕上がります。これは、食材の舌触りに直結するため、特にこだわりのある料理人にとって重要な要素です。

【鏡面加工について詳しく見る】

さらに切れ味を追求したい料理人は、包丁を購入した後に本刃付けを依頼することがあります。本刃付けをすることで、より良い切れ味で繊細なカットができるようになり、包丁研ぎもしやすくなります。

【本刃付けについての記事を読む】

實光刃物の薄刃包丁を長く使うためのメンテナンス方法

包丁の切れ味をキープするためにはメンテナンスが欠かせません。包丁研ぎと日ごろのケアについて詳しく解説します。

薄刃包丁の適切な研ぎ方

薄刃の研ぎ方

薄刃包丁の研ぎ方については下記の動画で詳しく解説しています。実際に包丁を研ぐときは、動画を見ながら包丁研ぎをすると、スムーズに包丁研ぎができます。

1,使用する砥石

薄刃包丁を研ぐ際には、中砥石から超仕上げ砥石まで、5種類の砥石を使用します。それぞれの砥石の番手によって、研ぎの仕上がりや鋼材の模様の出方が異なるため、包丁の状態や目的に応じて使い分けます。

動画で使用している砥石は實光刃物のセラミック砥石です。

1000番 3000番 6000番 10000番 13000番
セラミック砥石1000番中砥石l セラミック砥石3000番中砥石 セラミック砥石6000番仕上げ砥石 セラミック砥石仕上げ#10000 實光刃物セラミック砥石13000番

2,包丁の持ち方と研ぎの基本

研ぎの際には、包丁を正しく持ち、しのぎ(刃と側面の境目)から刃先までの面を均等に研ぐことが重要です。刃先だけを研ぐと、刃が丸くなりやすくなり、切れ味が落ちてしまいます。包丁の持ち方は、親指と人差し指で刃の背をしっかりと押さえ、他の指で包丁の柄を支えるようにして安定させます。

薄刃包丁研ぎの包丁の持ち方

3,研ぎの手順

まず、中砥石で粗研ぎを行い、刃の形を整えます。刃全体が均等に砥石に当たるように、左手でしのぎのラインを抑えながら、右手で包丁を押し出します。このとき、刃先に向けて力を入れすぎないよう注意し、全体を均等に研ぐよう心がけます。

次に、細かい番手の砥石に移行して、刃をさらに鋭くしていきます。研ぎの際には、砥石に包丁を当てる角度を一定に保ち、刃全体が均等に研げるよう、力加減を調整します。特に、刃先が丸くならないよう注意が必要です。

4,仕上げとチェック

仕上げには、1万3000番の超仕上げ砥石を使用し、刃の最終調整を行います。仕上げ砥石で研ぐことで、刃が滑らかに整い、最高の切れ味を引き出します。研ぎ終わった後は、包丁の切れ味を確認し、刃の形状や「かえり」(研ぎ終わった後に刃先にできる細かなバリ)が正しく出ているかをチェックします。

5,裏研ぎの方法

包丁の裏側を研ぐ際には、包丁の形状に合わせて、刃先を慎重に研ぎます。裏側の研ぎは、包丁の端だけを砥石に当てるようにして行い、刃先の形状を保ちながら少しずつ研いでいきます。このとき、力を入れすぎないよう注意し、刃先が丸くならないように細心の注意を払います。

6,研ぎの注意点

砥石が平らであることを確認し、適切な力加減で研ぎを行います。砥石が平らでない場合、包丁の形が崩れてしまうことがあるため、砥石を定期的に修正することが大切です。

これらの手順を丁寧に行うことで、薄刃包丁の鋭い切れ味を保ち、包丁の性能を最大限に引き出すことができます。

薄刃包丁の研ぎ方の動画

錆びにくい薄刃包丁を保つためのポイント

薄刃包丁の多くはハガネの包丁です。そのため、食材を切ったまま放置したり、洗った後十分に水分を取り除けていないとサビてしまいます。

切る時はまな板の横に濡らした布巾を置き、切った後はサッと布巾で刃を拭くようにしましょう。そうすることにより食材によって刃が酸化するのを防げます。

また使用した後はすぐに包丁を洗います。下記が正しい保管方法です。

1: 食器用洗剤を使って包丁を洗い、水で流す

2: 包丁の刃に熱湯をかけ、水分を飛ばしてから布巾やキッチンペーパでふき取る

3: キッチンペーパーやティッシュに油を数滴取り、包丁の刃に薄く塗る

※油が多すぎるとサビの原因になりますので、拭き取る感覚で刃全体に伸ばしてください。

4: 包丁を風通しの良い保管庫やスタンドに入れて保管する

薄刃包丁で広がる料理の新たな可能性

薄刃包丁は、三徳包丁や牛刀のように万能で誰でも使いやすい包丁では無いかもしれません。しかし、繊細な野菜のカットに特化して作られた包丁のため、薄刃包丁でしかできない切り方や薄刃包丁を使うから出せる野菜本来の旨味というものを表現できるようになります。

適切な選び方やメンテナンスを学ぶことで、その鋭い切れ味と使い勝手の良さを長く維持し、料理の腕がワンランクアップすること間違いありません。このガイドを活用して、自分に最適な薄刃包丁を見つけ、料理の幅を広げてみてください。

【實光刃物の薄刃包丁一覧を見る】

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實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)

實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)
「實光刃物(じっこうはもの)」は大阪の堺で明治33年に創業し、包丁(刃物)の製造と販売をしています。一期一会の精神で、お客様との瞬間を大切に。切れ味へのこだわりを胸に、日々技術の向上に励んでいます。技術の継承と共に、将来は世界中で愛される堺包丁のブランドを築き上げる夢を抱いています。
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