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包丁が錆びる理由と防止策を徹底解説

包丁はメンテナンスが欠かせない料理道具ですが、「なぜ、包丁はすぐに錆びる?」「サビを防ぐには?」と疑問に思っていませんか?この記事では、包丁が錆びる原因とその防止策について詳しく解説します。

特に鋼製(ハガネ)の包丁は錆びやすい素材であり、適切なケアをしないとすぐに錆びてしまうので、鋼製の包丁を購入しようと考えている方はぜひ参考にしてください。また、ハガネの包丁に限らず、実はステンレスの包丁も錆びることを意外とご存知でないかたもおられますので、ステンレス包丁のサビ落としや、錆びないようにする方法、包丁の錆止めの方法など、日常的なメンテナンスのポイントも詳しく説明します。

「包丁が茶色くなってしまった」や、「包丁が一晩で錆びてしまった」とお困りの方の解決法も紹介しています。この記事を通じて、包丁の寿命を延ばし、常に最高の状態で使用できるようになることを目指しています。

錆びた包丁とさび取りをした包丁の比較写真

包丁が錆びてしまった場合、原因を正確に理解し、適切な初期対応を取ることが重要です。このセクションでは、包丁が錆びる主な原因とその識別方法、さらに正しい洗浄と乾燥の手順について詳しく説明します。適切な対処をすることで、包丁の寿命を延ばし、常に最高の状態を保つことができます。

包丁が錆びる主な原因

包丁が錆びる最も一般的な原因は、空気中の酸素や水分と金属が反応することです。特に鋼製の包丁は、錆びやすい材質であるため、適切なケアが必要です。

「1回しか使っていないのに、錆びてしまった」という方がいますが、包丁は食材を切ったまま5分でも置いておくと錆びてしまいます。食材が包丁の刃に付着したまま放置すると、その部分から酸化が始まり、錆びるからです。また洗った後、水分をきちんと拭き取らずに置いておくと、ステンレスの包丁であっても錆びることがあります。

高品質の包丁でも、高級な包丁であっても、特にハガネの包丁は錆びるので、錆びないようにキレイに水分をふき取り錆止め油を塗る必要があります。

包丁の鋼材について:ハガネ系鋼材とステンレス系鋼材

鋼(ハガネ)製の包丁は切れ味が優れていますが、その反面、錆びやすいというデメリットも持っています。対照的にステンレス製の包丁は錆びにくいですが、鋼ほどの鋭さはありません。

鋼材表さびやすい鋼材とさびにくい鋼材

包丁が錆びているかどうかを見極める方法としては、刃に茶色や黒ずみが見られるかをチェックします。この初期段階で正しい識別と対処ができれば、包丁はより長持ちし、常に最高の状態を保つことができます。

ハガネ系の鋼材の場合は、使用後すぐに洗浄し、錆止め油を包丁に塗っておきましょう。また、ステンレス系の鋼材の場合でも、全く錆びない訳ではありません。水につけっぱなしにしておいたり、自然乾燥させてしまったりするとサビが付く場合がありますので、洗浄した後は水分をふき取っておきましょう。

初期対応:正しい洗浄と乾燥の重要性

錆を防ぐための最初のステップは、使用後の包丁を正しく洗浄し、完全に乾燥させることです。水滴が残っていると錆の原因となるため、特に刃の部分は注意深く拭き取る必要があります。

水分はハガネの中まで入り込む場合がありますので、包丁に熱湯をかけ、水分を飛ばしてから布巾でふき取ると、簡単に水分を完全に拭き取ることができます。

これにより、包丁の寿命を延ばし、長期間良好な状態を維持することができます。

錆び取りと切れ味の回復手順

さび取りをするサビが付いた包丁

錆びてしまった包丁を元の状態に戻すためには、適切な道具と正しい手順が不可欠です。このセクションでは、錆び取りと切れ味の回復手順を詳しく解説します。必要な道具の準備から、具体的な錆び取り方法、そして研ぎ直しの技術について詳しく説明します。

使用する道具とその準備

さび取り消しゴム 砥石(両面砥石1000/6000 修正砥石
両面砥石 ダイヤシャープナー砥石修正用中目

包丁の錆を取り除くためには、サビ取り用の消しゴム、砥石、砥石の面直し具が必要です。

さび取り消しゴムで包丁を擦りサビを取り、その後砥石を使って包丁研ぎをして切れ味を戻します。

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実際の錆び取りと研ぎ方

1. 水に10分間砥石を浸ける
2. 消しゴムを軽く濡らし、刃先を擦る
3. 両面のサビを落とす
4. 砥石の表面を修正砥石で平らにする
5. 砥石に対して45度、刃の角度を15度から20度に持つ(100円玉2枚くらい)
6. 砥石の上で包丁の切っ先を滑らせる動作を10回繰り返す
7. 反対側の刃も同様に研ぐ
8. 6000番の仕上げ砥石に切り替え、同様に研ぐ
9. 最後に新聞紙を使ってバリ取りをする

維持と保護:錆び防止のための長期対策

包丁を長期間にわたって良好な状態に保つためには、日常的なケアと適切な保管が不可欠です。このセクションでは、日常的なメンテナンス方法と、錆びを防ぐための長期的な保管方法について詳しく説明します。適切なメンテナンスを行うことで、包丁を最高の状態で使用し続けることができます。

日常的なケアと保管方法

包丁を清潔に保ち、乾燥させておくことが錆びを防ぐ上で最も重要です。使用後は必ず包丁を洗い、乾燥させてから保管してください。また、包丁は湿気の少ない場所に保管することが推奨されます。日常的なケアを怠らないことで、包丁を長く良好な状態に保つことができます。

錆び防止のための定期的なメンテナンス

包丁のメンテナンスは、使用頻度にもよりますが、月に一度は砥石で研ぎ、錆びをチェックすることをお勧めします。これにより、包丁は常に最良の状態を維持し、安全で快適な料理が可能となります。定期的なオイル塗布も効果的です。このような維持管理方法を通じて、包丁を最高の状態で長く使うことができます。

【刃物専用 錆止め油】

刃物専用さび止め油

錆び防止のための保管方法

錆止めのために油を塗ると、包丁の表面に保護膜を形成し、空気との接触を防ぎます。

オイルを塗るときはキッチンペーパーやティッシュに油を数滴とり、表面に薄く塗ります。包丁に直接油をたらしてしまうと、油が付きすぎてしまいますので、必ずティッシュなどで油を取るようにしてください。

油は薄く塗るようにし、包丁の根本部分(あご)や背の部分も忘れずに塗るようにしましょう。

よくある質問

Q: 包丁のサビは放置してもいいですか?

A: 包丁のサビを放置するのは避けるべきです。また、サビが進行すると、包丁全体に広がり、刃がもろくなったり、欠けたりする原因となります。軽度のサビなら、クレンザーや専用のサビ取り剤、または砥石や耐水ペーパーを使って自分で除去することが可能です。サビが付かないようにするには、包丁を使用した後そのまま放置せず、すぐに洗い、お湯をかけて水分を飛ばしてからしっかりと拭き、薄く油を包丁の表面に塗ることをおすすめします。

Q: 錆びた包丁は使えますか?

A: 錆びた包丁でも切れ味が落ちていない場合は、切り刃の部分は問題ないので、そのまま使うことができます。サビは体に入っても少量ですので大きな影響を受けることがありませんので、心配ありません。しかし、サビが進行してしまうと刃が欠けてしまったり、もろくなる原因になる場合があります。できる限り早めにさび取りをすることをおすすめします。

最高の切れ味を保ち、サビが無い美しい包丁で料理を楽しもう

カツオを平作り(さしみ)に切っている写真

包丁はどんなに高価なものでも、必ず研ぎなどのメンテナンスが必要な道具です。特に切れ味が良いハガネ系の鋼材は手入れをしなければすぐにサビるので注意が必要です。

包丁の錆びる原因を知り、正しく手入れをすることは包丁の切れ味に直結します。そして、それは包丁の寿命を伸ばし、最高の状態で長く使えるということです。

自分でメンテナンスをしても切れ味が戻らない、サビが取れないという場合は、實光刃物に包丁研ぎをご依頼ください。職人があなたの包丁をきちんとメンテナンスさせていただきます。

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實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)

實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)
「實光刃物(じっこうはもの)」は大阪の堺で明治33年に創業し、包丁(刃物)の製造と販売をしています。一期一会の精神で、お客様との瞬間を大切に。切れ味へのこだわりを胸に、日々技術の向上に励んでいます。技術の継承と共に、将来は世界中で愛される堺包丁のブランドを築き上げる夢を抱いています。
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