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食洗機で包丁がサビる理由と正しいメンテナンス方法を解説

包丁の洗い方や保管方法などメンテナンスについて、お客様からお問い合わせいただくことが多く、最近は洗浄能力の向上や手軽さから食洗機で包丁を洗う方も増えています。しかし、実際にはこれが包丁にとって多くの問題を引き起こす可能性があります。特に、包丁がサビてしまったり、切れ味が悪くなったりするリスクが高まります。

本記事では、「包丁を食洗機で洗うことのリスク」を中心に、その理由を詳細に解説します。例えば、食洗機の高温や水分、洗剤の影響が包丁に与えるダメージ、そして包丁のハンドル部分の劣化についても触れます。

さらに、万が一包丁がサビてしまった場合の対処法についても詳しく説明します。この記事を通じて、包丁を食洗機で洗うことのリスクを理解し、正しいメンテナンス方法を実践することで、あなたの包丁を長持ちさせ、その切れ味を維持するための知識を身につけましょう。

包丁が食洗機でさびてしまっている様子

結論から言うと、包丁を食洗機で洗うことはNGです。包丁の性能や寿命に深刻な影響を与える可能性があるためです。食洗機は非常に便利な生活家電であり、毎日料理に使う包丁も食洗機で洗えたら良いと考える方も多いでしょう。しかし、包丁は手洗いした方が、結果的に多くのメリットがあります。ここでは、包丁を食洗機で洗うリスクについて詳しく説明します。

食洗機で包丁を洗うとサビが発生する理由

食洗機の内部は高温と水分が充満しており、この環境は包丁の金属部分にとって非常に問題です。特に炭素鋼製(ハガネ)の包丁は、これらの条件下で酸化が促進されやすく、短期間でサビが発生してしまいます。

下記が包丁が食洗機を使用することでサビる原因です。

サビの原因 内容
温度と水分の影響 高温と湿度が酸化を促進
洗剤の材質によるサビの促進 強力な化学成分が金属を傷つける 

酸性や塩素系の洗剤が特に有害

食洗機内部の乾燥不足による問題 完全に乾燥しない部分に水分が残りサビの原因に

これは、炭素鋼(ハガネ)の包丁に限らず、ステンレス製の包丁でも同じ理由でサビてしまう原因になります。炭素鋼ほどサビないにしても、ステンレス製の包丁でもサビることがありますので、十分気を付けなければなりません。

食洗機で柄(ハンドル)が傷む理由

ホオオノキ水牛柄くり型

包丁の柄(ハンドル)は、食洗機の高温と洗剤によって劣化することがあります。特に樹脂製のハンドルは、長時間高温にさらされることで柔らかくなり、ひび割れや変形が生じることがあります。洗剤もまた、樹脂を化学的に劣化させ、ハンドルの耐久性を低下させます。

木製のハンドルについても同様で、高温多湿の環境によって木材が膨張し、ひび割れや変形が発生します。これにより、包丁の握りやすさが失われるだけでなく、全体のバランスも崩れてしまいます。

食洗機で洗った包丁が切れなくなるというのは本当?

食洗機で包丁を洗うことで、刃の材質が摩耗し、切れ味が低下する可能性があります。食洗機内では強い水流で食器を洗浄するため、包丁の刃先も仕切りに当たったり、他の食器などとぶつかり合ったりすることがあるため、欠けたり刃先が摩耗したりしてしまいます。

また、食洗機用の洗剤には強力な化学成分(酸性や塩素系の物質など)が含まれており、これらは金属に対して腐食性を持っています。この腐食性が包丁の鋭利な刃先を侵食し、刃の微細な鋭さを損なう原因となる場合があります。

つまり、食洗機で包丁を洗っている間に、包丁の切れ味はどんどん悪くなってしまうのです。

包丁がサビてしまった時の対処法

包丁がサビてしまった場合、適切な対処法を知っておくことは非常に重要です。自分でできるサビ取り方法から、プロのメンテナンスサービスまで、いくつかの方法があります。以下では、具体的な対処法について詳しく説明します。

自分でできる包丁のさび取り方法

サビが付いてしまった包丁でも、自分でさび取りができると良いですよね。ここでは、1000円以下で購入できる「さび取り消しゴム」を使い、たった3分でさび取りができる方法を紹介します。

サビトール 中目

1.準備:
サビ取り用消しゴムを水で湿らせる。

2.サビ取りの手順:

サビの部分に消しゴムを軽く擦る。

刃先に当たらないように、角を使って細かい部分を擦る。

刃先に力を入れすぎないよう注意。

3.仕上げ:

サビが落ちたら、包丁を拭き取り、全体をきれいにする。

これにより、家庭でも簡単に包丁のサビを落とすことができます。

3分でできるサビ落としを動画で見る

包丁のプロ實光刃物の包丁メンテナンス

錆びた包丁とさび取りをした包丁の比較写真

包丁のサビがひどい場合や、切れ味がなかなか戻らない場合はプロのサービスを利用するのが最適です。實光刃物では、熟練の研ぎ職人が高品質な包丁メンテナンスを提供しています。

サービス内容:

サビ取り: 専門的な技術を用いて、包丁のサビを取り除きます。

研ぎ直し: 切れ味を取り戻すために、包丁を丁寧に研ぎ直します。

全体のメンテナンス: ハンドルの修理や目に見えにくい包丁の歪みなども修正し、包丁を切れる状態に直します。

利用方法:

1.實光刃物のウェブサイトから研ぎ修理を申し込みます。

2.包丁を實光刃物へ送ります。

3.専門スタッフがメンテナンスを行い、完了後に返送します。

プロのメンテナンスを受けることで、包丁の寿命を大幅に延ばすことができ、常に最良の状態で使用することができます。實光刃物の高品質なサービスを利用して、大切な包丁を長持ちさせましょう。

【實光刃物の研ぎ修理を見る】

プロが教える包丁の手洗い方法とメンテナンスの極意

包丁を長く使うためには、正しい手洗い方法とメンテナンスが不可欠です。ここでは、さびやすい包丁とさびにくい包丁の違い、正しい手洗い方法、そして切れ味を長持ちさせるためのメンテナンスについて詳しく解説します。

サビやすい包丁とサビにくい包丁について

サビやすい鋼材(炭素鋼系) さびにくい鋼材(ステンレス系)
ハガネ系鋼材一覧表 ステンレス系鋼材一覧表

包丁の材質によって、さびやすさは大きく異なります。さびやすい包丁の代表として炭素鋼製の包丁があります。これらは非常に鋭い切れ味を持ち、研ぎやすいという利点がありますが、水分や酸に弱く、さびやすいです。したがって、使用後すぐに乾かし、定期的に手入れを行う必要があります。

一方、さびにくい包丁としてはステンレス鋼製の包丁が挙げられます。ステンレス鋼はさびに強く、メンテナンスが比較的容易です。特に家庭用の包丁として人気があります。しかし、全く錆びないというわけではありません。

包丁の正しい手洗い方法と日常のケア

包丁を柔らかいスポンジで手洗いしている様子

包丁を正しく手洗いすることは、その寿命を延ばし、性能を保つために重要です。まず、包丁を使用した後は、そのまま包丁を放置せずにすぐに洗うようにしましょう。食材が付いたままになっていると、菌が増えてしまったり、サビる原因になります。

包丁を使用する洗剤は食器洗い用の中性洗剤が適しています。強力な化学成分や酸性の洗剤は包丁の金属部分にダメージを与える可能性があるため、避けるべきです。 洗う際には柔らかいスポンジを使用してください。

そして、洗剤が残らないようにしっかりとすすぎ、洗い終わったらすぐに乾いた布で水分を拭き取ります。空気中で乾かすと水分が残り、サビの原因になるため注意が必要です。

包丁の切れ味を長持ちさせるためのメンテナンス

包丁の切れ味を保つためには、研ぎをしなくてはなりません。どんなに高価で高品質な包丁でもずっと研ぎをせずにそのまま使い続けていると切れ味が悪くなってきます。

ここでは、家庭用の包丁を簡単に研ぐ方法をご紹介します。

必要な道具

砥石(No.1000の中砥石)
・水
・濡れたタオル
新聞紙

手順

準備:
・砥石を5分間水に浸ける。
・シンクに濡れたタオルを敷き、砥石を固定する。

包丁の持ち方:
・中指、薬指、小指でハンドルを握り、人差し指を包丁の背に、親指を刃に置く。

研ぎ方:
包丁を砥石に置く角度は約15度(90度から45度、さらに少し倒す)。
・包丁の先を砥石に置き、軽くスライドさせる。
・表面を20回研ぐ。

裏面の研ぎ方:
包丁を逆向きに持ち替え、同じ角度で砥石に置く。
・軽くスライドさせながら20回研ぐ。

仕上げ:
・新聞紙を丸め、包丁の刃先をこすり、”Kaeri”(バリ)を取り除く。

以上の手順で包丁研ぎをすることで、誰でも簡単に包丁を研ぐことができます。短時間で包丁の切れ味を回復できます。

【超簡単な包丁の研ぎ方の動画を見る】

それでも、包丁研ぎはちょっとハードルが高いと感じる方には簡易シャープナーをおすすめします。刃をシャープナーに通すだけでの簡単な作業で切れ味を一時的に回復することができます。日常の手入れはシャープナーで簡単に行え、1年に一度くらいの頻度でプロにメンテナンスを依頼しておけば、ずっと切れ味が良い状態で包丁を使用できます。

両刃専用 ウォーターシャープⅢ

ウォーターシャープナー

包丁を長持ちさせるための賢い選択

實光本店ショールーム

包丁を食洗機で洗うことのリスクを理解し、正しい手洗いやメンテナンスを行うことで、大切な包丁の寿命を延ばすことができます。日々のケアをしっかりと行うことで、あなたの包丁を守り、最高のパフォーマンスを引き出すことができます。

包丁がサビてしまった時、研ぎ方が分からない時、砥いでも切れ味が復活しない時など、包丁について問題があるときは、包丁のプロに相談するのが一番です。包丁は一生使うことができる長持ちする道具ですので、長くお付き合いができる包丁屋をお選びください。

【實光刃物のホームページを見る】

 

實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)

實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)
「實光刃物(じっこうはもの)」は大阪の堺で明治33年に創業し、包丁(刃物)の製造と販売をしています。一期一会の精神で、お客様との瞬間を大切に。切れ味へのこだわりを胸に、日々技術の向上に励んでいます。技術の継承と共に、将来は世界中で愛される堺包丁のブランドを築き上げる夢を抱いています。
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