夏至とは
二十四節気のひとつで、一年で最も昼の時間が長くなる日です。そして夜が最も短い日です。それは、太陽が最も北回帰線の真上に来るために起こる現象ですが、実際は夏至は6月21日と梅雨の時期真っ最中なので、日照時間は冬よりも短い事が多いようです。
この日を過ぎると本格的な夏が始まるという意味です。
冬至にかぼちゃを食べるように、この日も何か食べる習慣があります。何を食べるかは地方によってさまざまです。
例えば関西地方では、タコの八本足のように稲が深く根を張ることを祈願してタコを食べます。
関東地方では焼き餅を供えます。
沖縄では、この頃に吹く季節風を「夏至南風」と呼んでいます。この風が吹くと梅雨が明けて本格的な夏が訪れるそうです。
夏至のイベント
「夏至」という言葉が入って来たのは、中世になって中国から二十四節気が入って来てからの事です。その後、各地で太陽の生命力を得るために夏至の日を祝うお祭りが開催されるようになりました。2003年より、夏至の日は昼の時間が長いので「電気を消してスローな夜を」というタイトルで節電を呼びかけるイベントが行われています。
三重県二見浦には、夏至の時期だけ夫婦岩の間から朝日が昇り、夏至の日の前後2ヶ月しか見られない特別な光景です。
そしてその海中には興玉神石(沖の石)があり、昔からその沖の石は常世の国から神が寄りつく聖なる所といわれてきました。
夫婦岩はその鳥居と見なされていました。
また、二見浦では毎年夏至祭が行われます。
白装束に身を包んだ300人近くの善男善女が、天照大臣を迎えるために、祝詞を唱え、気合いを入れつつ海に入り、朝日が昇ろうとする日の出の時刻(4時40分頃)夫婦岩に向かって歩いていきます。そして朝日に向かって国歌を合唱します。
日照時間の短い北欧では、昼間のもっとも長い夏至はとても大切な日です。フィンランドをはじめ、さまざまな国で夏至祭が催されます。スウェーデンでは国中が週末お休みになります。